top of page

交際費とは?どこまで経費になるのか税理士が解説

  • 執筆者の写真: 神崎遊 |税理士・元国税調査官
    神崎遊 |税理士・元国税調査官
  • 6月9日
  • 読了時間: 4分

税務調査でよく問題になる交際費


はじめまして、こんにちは。今回は接待交際費について実務上の注意点を踏まえて書いていきます。


交際費は税務調査でもチェックされることが多く、誤りも多い科目です。業種や経営者の営業戦略にもよりますが、多額の交際費を計上している事業主も多いのではないでしょうか。


取引先との付き合いのために支出したものが交際費かなって思いそうですけど、交際費とはもっと奥深い判断が求められるのです。


※今回の記事では、中小企業(普通法人のうち、資本金の額もしくは出資金の額が1億円以下)を対象とした取り扱いを記載しておりますので、大企業・個人事業主はまた取り扱いが異なります。


交際費の範囲とは


国税庁が提示している交際費の範囲は以下の内容です。


交際費等とは、交際費、接待費、機密費その他の費用で、法人が、その得意先、仕入先その他事業に関係のある者などに対する接待、供応、慰安、贈答その他これらに類する行為(以下「接待等」といいます。)のために支出するものをいいます。


※国税庁ホームページ「No.5265 交際費等の範囲と損金不算入額の計算」


簡単に言うと、『事業に関係する相手に何かしてあげた費用」ということです。


事業に関係する相手なので現在取引している相手先に限らず、見込み客や自社の従業員・役員なども含まれます。


また、過去の裁判で示された判断基準では交際費の目的も必要とされ「取引を円滑に進めるため」に支出したものという要件が必要であるとされています。


萬有製薬事件(東京高判平成15年9月9日)


要するに次の3点に当てはまる場合には接待交際費になるということです。


①取引に関係する相手に

②今後の取引を円滑にすべく

③接待等を行なった支出


接待交際費の損金計上額(中小企業の場合)


さて、ではいくらまでなら経費にしてよいのか?


会計上の経費→全額計上

税法上の経費(損金)→全額不可


意外かもしれませんが法人税の世界では接待交際費は全額、損金に計上してはならないというのが原則です。


長くなるので詳しくは割愛しますが、かつては接待交際費はいくらでも損金として計上が許されており節税の手段として過剰に接待交際費を使用していた歴史があるようです。


話を戻します。原則不可と言いましたが、中小企業においては例外規定があり800万円までは損金にしていいよとなっています。


接待交際費から除いていいもの


何でもかんでも接待交際費にすると上限を超えることがあるので、接待交際費にする必要がないものはしっかりと区分すべきです。


●福利厚生費とできるもの

●会議費とできるもの


たとえばこれらの費用は接待交際費にしなくていい費用です。


会議費(少額飲食費)とできるものの中で代表的なのは「1人当たりの飲食代が1万円以下」である場合です。


税務調査で否認されやすいケース


①最も指摘されやすいのは「これは社長さんの私的な支出では?」と判断されやすいものです。


高級ブランドバックの購入

キャバクラ代

旅行代

etc


高級ブランドバッグが計上されていたら「これは奥さんに買ったものでは?」キャバクラ代は「社長一人で行っていないか?」旅行代は「家族旅行では?」と勘ぐられやすいのです。


実際に私的な支出を計上しており税務調査で否認されているケースが多いからしょうがないのですが、、、。


②他科目交際費


交際費なのに他の科目になっているケースが多いので、経費計上の際は「消耗品、福利厚生費、寄付金、給与等」の区分を適切に行うことが大切です。


実務上の注意点


しっかりと証拠書類と記録を残すことに尽きます。


レシート、領収証の保存だけでは不十分だと思います。


取引先と飲食店で会食、取引先に贈答したとして「これは相手は誰ですか?どんな関係のある相手ですか?」と税務調査官から質問されるのは、数年後だったりするので全て記憶しておくことはかなり難しいのではないでしょうか。


そのため、レシートや領収証に「A会社3名との会食」のように記録を残しておくことをおすすめします。


しっかりと記録を残すことで、税務署から指摘されるリスクを軽減することができます。


編集後記


仕事中には昔から机に忍ばせたチョコをモグモグしながら食べるのが習慣だけど、最近チョコの値上がりが異常なのでなかなか買えない、、、。


チョコの代用になるチョコみたいな安いお菓子ってないのだろうか。


※本記事は執筆時点の法令・制度に基づいて作成しています。税制や取扱いは改正される場合がありますので、実際の適用にあたっては最新の法令等をご確認ください。


bottom of page